子どもが夢中になる 絵本の読み聞かせ方(本)子どもにどうやって絵本を読んだらいいか、具体的に分かります

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書評

子ども達に絵本の読み聞かせをしていますか?
私しょうへーは保育士なので、
絵本を読む機会がたくさんあります。

10年以上も勤めているので、
自然と読み聞かせの技術は高まっているとは思いますが、
書籍で絵本読み聞かせのノウハウの書かれているものがあまりありませんでした。

この『子どもが夢中になる 絵本の読み聞かせ方』は
タイトルの通り、子どもが夢中になり、
読み手も楽しめる絵本の読み聞かせ方法について具体的に書かれています。

絵本の読み聞かせの力を伸ばしたい、
おすすめの絵本が具体的に知りたい、
という方は、読んでみると必ず自分の力になります。

では、簡単に本のレビューをします。

子どもが夢中になる 絵本の読み聞かせ方

この本を知ったきっかけですが、
勤めていた保育園から、外部の研修に行くよう言われ、
その研修が本の著者の景山聖子さんの絵本講座でした。

その研修の中で、
「こういう時にはこう読み聞かせたらいい」
「子どもが絵本を聞く時にはこういう気持ちになっている」
などと具体的なことを話されており、
絵本好きとしてとても勉強になったので、

研修会場の物販コーナーにあったこの本を購入しました。

著者 景山聖子さんについて

TBSのレポーターやテレビ朝日のナレーション、NHKの朗読番組をするなど、
テレビで声で情報を届ける仕事をされてきた方だそうです。

その様な仕事をする中で、
どう話す、読むと相手に伝わるのか、
といった技術が磨かれたのだと思います。

現在はJAPANよみきかせ協会の代表理事をされており、
独自の絵本の民間資格を発行し、講習も行っています。

絵本関係の資格や研修まとめ (絵本専門士、絵本セラピスト、絵本ソムリエなど)
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上のページに絵本関係の民間資格をもとめましたが、
「絵本よみきかせマイスター」の資格講座は、
私が一番興味のある資格です。

絵本読み聞かせの考え方

子どもは絵本の内容を体験している

著書の中で最初に出てきた言葉でした。

子どもは絵本を読んでいる、見ているのでなく、
内容を体験しています

つまり、はらぺこあおむしならあおむしになって、
おばけのてんぷらならうさこになって、
絵本を読んでい間、登場人物の行動が自分がしたこととして記憶に残るそうです。

子どもの空想性ならではの没頭ですね。

そのため、子ども絵本の内容を体験できるゾーンに入れるような
読み聞かせができるとよいでしょう。

読み聞かせの7つのコツ

子どもが絵本に夢中になるための
読み聞かせのコツが7つ記されています。

読み聞かせの時間は子どもを誉める時間にする、
子どものペースに合わせて読む、
読むというよりは話しかける、
などといったコツは
保育士をする中で、読み聞かせ以外のことにも通じるものがあります。



棒読みが良いのか感情を込めた方がいいのか

絵本の読み聞かせ界隈ではいろいろな説が出ていますが、

この本では、
・低年齢児には抑揚、感情をつけて読む
・高年齢の子には朗読の様にして読む
ことを勧めています。

理由も具体的に書かれており、
低年齢の子どもには情緒が発達途上のため、
読み手が登場人物の感情や状況が分かりやすくなるよう補う必要があるから、
抑揚、感情をしっかり付けて読むとよく、

小学校以上になれば想像力も豊かになるため、
朗読のように聞き取りやすい読み方で、
本人の想像力を使ってもらう方がよい

とのことです。
論理的で納得させられますね。

読み聞かせボランティア

絵本の読み聞かせの本ですので、
「読み聞かせボランティア」をされている方に向けて、
テクニックを紹介しています。

保育士の絵本読みでも使えそうなものがいくつもありました。

Wの法則

絵本を読む時に子どものどこを見ればよいか考えたことがありますよね。

その際、
右奥の子ども→右手前の子ども→真ん中奥の子ども→真ん前の子ども
→左奥の子ども→左手前の子ども
というように端から順に後ろ前、後ろ前でWの字を描くように視線を移動すると、
子ども達全体が見てもらえているという雰囲気になるということです。

声の小さい人が一瞬で3倍から5倍の声になるコツ

声を張れなくて困っている方は、
大きな声を出そうとして喉に力を入れすぎていたり、
気持ちが空回ってしまって小さい声になっています。

そんな時は、読み聞かせる人の中で
一番遠くにいる人に話しかけるつもりで声を出すと、
自然と大きな声が出ます。

精神的な要因、環境的な要因を上手く利用しており、
80歳の読み聞かせボランティアの方の声も大きくなったそうです。

年齢別おすすめの絵本リスト85

子どもは絵本の内容を体験しているという考えから、
年齢と体験内容別におすすめ絵本を紹介してくれています。

年齢も1歳~小学校高学年まで幅広いので、
カタログとしても参考になります。

まとめ

『子どもが夢中になる 絵本の読み聞かせ方』の感想でした。

絵本読みに関するノウハウ本はほとんどなく、
見つけても絵本の紹介だけだったり、
絵本を読んだ後にこんな遊びがあるよ、
といった、読み聞かせの方法ではない内容のものばかりでした。

その中で具体的に読み聞かせの場面で役に立つ内容が載っているので、
絵本読みの技術を向上させたい方はぜひ読んでみて下さい。


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