ぼくだけのこと(絵本)他の子とは違う自分だけのことを見つけよう!

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絵本レビュー
森絵都 著
スギヤマカナヨ 絵
偕成社 出版
おすすめ年齢:4~5歳児
■あらすじ■
主人公のようたくんは、ぼくだけのことを探すのが好きです。
兄弟の中で一人だけ「右のほっぺにえくぼがある」ことや
家族の中で一人だけ「いつも蚊に刺される」ことや
仲良しの友達グループの中で一人だけ「逆立ちができる」ことなど、
いろいろな自分だけのことを教えてくれます。
その「ぼくだけのこと」のくくりが家族から友達、友達からクラス、
クラスから学校へとどんどん広がって…
最後には「この地球の中で」とまで考えてしまいます。




■レビュー■
一般的に子どもは、4歳の最初の頃までは自己中心性が強く、
自分がどうといった一人称で活動をします。
しかし4歳中ごろから、他人を認識し始め、
「○○くんが悲しそう」など自分以外の人間について考えることができます。
そうした中で、「自分だけのこと」を探すことは、
”自分は他の人とはここが違うんだ”
ということを意識するよいきっかけとなります。
本の中に出てくる自分だけのことが、
良い事ばかりでなく、「蚊に刺される」や「有名人のサインを持ってない」など
悪い事も含まれているのが良いと思いました。
人間だれしも得意な点があれば苦手な点もあることを
暗に教えてくれます。
また、構成として、ようたくんが「ぼくだけのこと」を話した次のページで、
グループの中の一人が、「ええ、ようたは一人だけ○○で…」と解説を入れてくれて、
その解説にいつもオチがついているのも読んでいて楽しくなります。
■読んだ子どもの姿■
ようたくんのいろいろな「ぼくだけのこと」にツッコミを入れたり、
グレープ員の説明のオチを笑う姿が見られました。
また数の概念にも興味が出るので、
「なかよしが6人いる」「24人のクラスの中で」などの数が出ると、
声に出して指をさして数えています。
後半の学校に「1年生が69人で2年生が75人に…」までいくと、
「えーそんなに!」「数えられない」などの反応が返ってきました(笑)
また、たまたま「ようた」くんがクラスにいたので、
この本がみんな好きになってくれました。
対象年齢は少し高めになってしまいますが、
かわいいキャラクターの変わったテイストの絵本ですのでぜひ見てみてください。
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