得田之久 文
久住卓也 絵
童心社 出版
おすすめ年齢:3~5歳児
■あらすじ■
はやしの中の広場で、虫達による運動会が行われました。
入場行進をして、トノサマバッタの園長先生の挨拶が終わると、
スズムシやマツムシなどの秋の虫と、
ツクツクボウシやミンミンゼミなどのセミによる
応援合戦が行われました。
さあ競技の始まりです。
最初は走りっこ競争、飛びっこ競争、玉入れ、ダンスなど
いろいろな競技を行っていると、
いろいろなことが起こって…
■レビュー■
子ども達の大好きな昆虫がたくさん出てきており、
その虫達が行うのはこれまた子ども達の大好きな運動会をするという、
とても興味の湧く題材となっています。
最初の応援合戦では、鳴き声が自慢の秋の虫とセミがたくさん出てきたり、
徒競走ではジャンプの得意なバッタやキリギリスが出てきたり、
最後の綱引きではカブトムシやクワガタ、カミキリムシなどの甲虫がたくさん出たりと、
読んでいるだけでいろいろな種類の虫について知ることができます。
玉入れの玉はダンゴムシだったり、
お昼ご飯休憩では樹液や草を食べに行ったりと、
虫の生態や特徴を上手く考えて運動会が進んでいくのも面白いです。
「カマキリさんは何を食べるの?」や「玉が逃げるなー」など、
ところどころに小さいセリフがあり、
漫画の様な面白さもあります。
終わり方も、みんなで大笑いしておしまいという読後感の良いものとなっています。
■読んだ子どもの姿■
競争が始まると、「トンボさんがんばれー!」などと応援が始まったり、
知っている虫が出てくると、「知っているよ」などと反応をしてくれます。
絵のタッチも少しユーモアのある雰囲気もあり、
ミイデラゴミムシのおならがスタートの合図だったり、
最後に綱引きの綱をカミキリムシが切ってしまった場面では、
大笑いして喜ぶ姿も見られます。
絵本を読み聞かせながら、
読み手の大人がそれぞれの虫についての補足説明や
知っている情報を話すと子ども達はよく聞いて覚えてくれますよ。
たくさんの種類の虫が出てくる絵本ですのでぜひ
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