なかやみわ 作
童心社 出版
おすすめ年齢:3~5歳児
■あらすじ■
クレヨン達がお昼寝していると、
小さい白色のクレヨンが箱を開けました。
「ごめんなさい、間違いました」
そういって走っていく白いくれよんを
くろくんが呼び止めて話を聞くと、
仲間のクレヨンからはぐれて帰れなくなったそうです。
クレヨン達は一緒にしろくんの仲間を探してあげましたが、
なかなか見つかりません。
しろくんは不安になって寂しそうにするため、
くれよん達は励まそうと良いことを思いついて…
■レビュー■
くれよんのくろくんシリーズの最新作は、
色数の多いクレヨンについている白いクレヨンを登場させたお話です。
白は基本の色になっており、
日常生活する中で物いろいろな物にも「白色」のものがあります。
でもくれよんで白色って使いにくいですよね。
画用紙は基本的に白を使用することが多いですし、
子ども達がお絵かきをする自由画帳やチラシの裏も白です。
そのため、白い紙に白色のクレヨンを使用しても
何も見えません。
今回のお話の中では、
①黒や赤など色つきクレヨンで紙を塗りつぶして下地にして、
その上に白いクレヨンで絵が描ける
②白い紙に白いクレヨンで字を描いて、上から絵具を塗ると
クレヨンで描いた字が浮かび上がる
という二つの技法が紹介されています。
この絵本を読んだ後に、子ども達に技法を使った活動をすると、
とても興味を持って行ってくれるでしょう。
過去のくろくんシリーズでも、いろいろな技法が載っているのと同様に
今回も楽しい絵画技法が紹介されています。
またストーリーが、小さいクレヨンをみんなで助けてあげたり、
お世話したり、遊んで励ましたりする内容ですので、
年下の子どもに対して優しく接することを教えてくれます。
小さいしろくんに一生懸命になるクレヨン達の姿は、
とても愛らしいですよ。
■読んだ子どもの姿■
子ども達は「くれよんのくろくんシリーズ」の絵本を何度も読んでいて、
とても大好きになっているので、
この絵本を出すと、「新しい絵本だ!」と口々に言っていました。
しろくんが出てくると、
「ぼくのクレヨンにも白色ある」と色について話したり、
白いクレヨンの字が絵具で浮かび上がると、
字が出てきたことに自然と驚きます。
前三作と比べると、32ページと少し多いですが、
子ども達はとても集中して聞いてくれました。
くれよんのくろくんシリーズの他の本のレビューはこちら
久しぶりに出たくろくんシリーズの本
おすすめですのでぜひ
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