たんのゆきこ 著
垂石眞子 絵
福音館書店 出版
おすすめ年齢:2~5歳児
■あらすじ■
動物達が暮らす村にねずみの郵便屋さんがいました。
いつも村中にゆうびんを配達しています。
クリスマスの前の日に
今日もいつもと同じ様に手紙の配達にでかけました。
「さあ、いそげいそげ。みんな、ゆうびんをまっているぞ」
ところが急ぎすぎて雪に足を滑らせて転んでしまい、
手紙が雪の上に放り出されました。
急いで手紙を拾い集めましたが、
最後に拾った手紙の宛名が濡れてところどころ消えてしまっていました。
「誰に配達する手紙なんだろう…」
ねずみさんが困っていると村の動物達が集まってきて…
■レビュー■
動物の住む村が舞台なので、
登場するのはほとんどが動物ですので、
子ども達も食いつきます。
絵のタッチも柔らかく、登場する動物みんな目が優しくて、
見ていて温かくなります。
郵便屋さんという設定を上手く作ったストーリーとなっており、
サンタさんはプレゼントを配る
↓
配るために家の場所を知る必要がある
↓
ねずみの郵便屋さんに案内をお願いする
という分かりやすい展開となっており、
話がスッと入ってきます。
また、雪で濡れてしまった手紙の宛名を推理したり、
サンタさんからの絵と字が入り混じった手紙を読んでみるのも、
子どもも推理に参加することができるので、
とても興味津々で聞いてくれるでしょう。
最後にはサンタクロースのそりに乗せてもらい、
空を飛ぶ体験ができた動物達に、
子どもも自分もしたいと感じることでしょう。
■読んだ子どもの姿■
手紙の宛名を推理するシーンでは、
低年齢児だと、
動物達の「ここが一緒だから僕宛だね」
という言葉を真に受けてしまうかわいい姿があり、
高年齢児だと、
「いや違うところあるから動物さんじゃない」
と自分なりに考えてみていたり、
「ねずみさんに決まっているー」などとすぐに正解を分かる子どももいます。
動物の大きさも差をつけて描いているので、
「クマさんは大きいから坂道もへっちゃら」
「ねずみさんのお家はやっぱり小さいね」
などと視覚での違いに子どもが気づいていました。
もうすぐクリスマスなので、
可愛い絵の動物達と共に楽しいクリスマスを過ごせる絵本となっています。
ぜひ読んでみてください。
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