しょうぼうじどうしゃ じぷた(絵本)人それぞれ適材適所があり、輝ける場面がある

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絵本レビュー
渡辺茂男 著
山本忠敬 絵
福音館 出版(こどものとも絵本)
おすすめ年齢:3~5歳児
■あらすじ■
あるまちの真ん中にある消防署には4台の車がありました。
はしご車ののっぽくん、高圧車のぱんぷくん、救急車のいちもくさん、
そしてジープを改良した小さな消防車のじぷたです。
火事になるとのっぽくんは高いところの人を助けたり、
ぱんぷくんはすごい勢いで水を出したり、
いちもくさんはけが人を運んだりと大活躍でしたが、
じぷたはちいさくてホースも細いため、活躍があまりできません。
そのため、子ども達にも「なあんだジープを改良しただけか」なんて言われたり、
のっぽくん達にもバカにされていました。
そんなある日、山小屋で火事が起きて、消防署に出動がかかって…




■レビュー■
この絵本を見ると、消防車にもいろいろな種類があるのですね。
高い階まで隊員を運んだり、取り残された人を助けるはしご車。
高圧ポンプでたくさん放水できる高圧車など、
用途や火事の状況に応じて使い分けていることが分かります。
人間もいろいろな特徴を持った人がいますが、
この絵本では消防車達がまるで人間の様に一つの社会で過ごしています。
大きくてそれぞれ長所がある三台は出動の機会が多く、
そのため活躍もするし、子ども達にも人気です。
反対に小さくて、活躍の機会の少ないじぷたは子どもにも相手にされません。
しかし、山小屋での火事は、現場への道が狭くてのっぽくんやぱんぷくんでは着けません。
そこで小回りの利くじぷたが颯爽と現場について放水をし、見事に消火することができました。
じぷたがいなければ今回の火事は山火事に発展していたことでしょう。
小さいとバカにされていた所が、逆に今回は必要だったのです。
同じ様にいろいろな人間がいますが、
どこかで活躍や役に立つ場面が誰にでもあることを教えてくれます。
■読んだ子どもの姿■
いろいろな消防車や救急車を見て、ワクワクした表情を浮かべます。
やはり子ども、特に男の子は乗り物が好きですし、
はしご車やポンプ車はカッコ良く目立つので人気です。
なので最初に読んだ時には、絵本の中の子ども達と同じように、
「じぷた小さいね」「クラクションが変な音」などと言いますが、
物語を読み終わる頃には、
「小さくても役に立つんだね」と絵本の子どもと同じ反応に変わります(笑)
人間それぞれ適材適所があることを、押しつけがましくなく、
自然と伝えてくれる本なのでぜひ
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