防火管理者という資格を知っていますか?
特定の建物には、火災を予防するための管理者である『防火管理者』を置かないといけません。
この防火管理者は、避難訓練の日程を組むなどの消防計画を立てたり、
建物の防火に対する点検を手配したり、
消火器やスプリンクラーなどの消防設備の維持管理を行います。
この防火管理者は講習を受けることにより取得できる資格になります。
今回は防火管理者講習とはどういったものなのかを説明します。
防火管理者とは
一定の要件に該当する防火対象物(建物)には防火管理者を選任しないといけないことが
消防法という法律によって規定されています。
そのため、建物によると防火管理者を必ず選任しないといけません。
甲種防火管理者、乙種防火管理者
防火管理者には甲種と乙種の二種類があり、
防火管理者となれる建物に違いがあります。
甲種防火管理者 | 全ての防火対象物で防火管理者となれる |
乙種防火管理者 | 延べ面積300㎡未満の特定防火対象物、 延べ面積500㎡未満の非特定防火対象物において防火管理者となれる |
といった違いがあり、甲種防火管理者の方がどの建物においても防火管理者となれるので、
上位資格となっています。
防火管理者講習
防火管理者講習は一般財団法人日本防火・防災協会が主催で、
各都道府県、市町村で行われています。
Google検索で「防火管理者講習 〇〇市」などと検索すれば出てくると思います。
種別 | 受講料 | 受講時間 |
甲種防火管理者講習 | 8000円 | 2日(10時間) |
乙種防火管理者講習 | 7000円 | 1日(5時間) |
受講料は甲種防火管理者講習が8000円、乙種防火管理者講習が7000円となっています。
受講に必要な時間は甲種が2日(10時間)で乙種が1日(5日)です。
実際に甲種防火管理者講習を受けてみた
私は大阪市で行われた「甲種防火管理者講習」を実際に受けてみました。
消防設備士を目指しており、防火管理者についての知識や消防全般の知識を少しでも勉強したいと思い受講しました。
配布物(テキストなど)
テキスト3冊に消防関係法令集が貰えます。
このテキストに沿って講義が行われます。
学生時代の勉強みたいで楽しかったですよ。
消防関係法令集は消防法などの本文がが載っています。
消防設備士資格試験にも関わるので、この法令集を貰えるだけでも価値がありました。
タイムスケジュールと講義内容
1日5時間の2日間にわたって講義を受けます。
2日目の最後に効果測定という試験がありますが、
この試験が何点であっても講義を2日間受けていれば防火管理者の資格は貰えます。
タイムスケジュールの1講義ごとに講師が変わっていく形でした。
講師の方それぞれ独自の教え方をしますので、当たりはずれがあります。
内容が良く分かる教え方が上手な方もいれば、
眠くなるうえに何を言いたいのか分からない講師の方もいました。
こんな風にスライドを利用して講義をする方もいました。
2日目には実践研修があり、
実際に消火栓や防火シャッター、スプリンクラーが動くところを見たり、
消火器や屋内消火栓を操作して消火体験ができました。
机での勉強だけだとしんどいので、体験型の勉強はためになりました。
防火管理者資格証
規定の講義を修了すると資格証(修了証)がもらえます。
これで防火対象物の防火管理者になれる資格を得ることができました。
カバーが黒地でカッコいいですね!
まとめ
防火管理者講習は1日か2日の規定の講習を受けることで資格が貰えます。
甲種と乙種に分かれており、
甲種が上位資格で、甲種防火管理者は全ての建物の防火管理者になることができます。
会社の入っているビルで防火管理者にならないといけない方や
消防設備士の勉強をしている方にはおすすめです。
ぜひ受けてみてください。
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