私しょうへーは、2020年4月からとある園の主任に就任しました。
保育士歴は10年を越えています。
その中で主任というのは園でどういう立場か
どういう風に職員と関わるべきか
どうすれば働きやすい園になるか
を考えて業務にあたりました。
そして2020年度も終盤に入り、振り返ってみると、
職場が活気ついて良い雰囲気になり、
業務も円滑になっていることに気づきました。
どの保育園にも当てはまるわけではありませんが、
主任になったらどうしたら良いかを
私の経験を踏まえて記しますので、
これから主任になる方、
主任になったけど、上手く勤務できていない方の
参考になればと思います。
主任になるには
保育園の主任になる方法は大きく二つに分かれます。
一つは、
勤めている園で年数が経って、主任に空きができて昇進する。
もう一つが、
「主任募集」の保育士求人に応募し、採用される。
です。
それぞれの方法について解説します。
勤めている園での昇進
こちらは社会福祉法人の保育園であるパターンですね。
社福の園の主任は大体が過去に一般保育士として、
その保育園で長年勤めており、
園長や理事長に認められて主任に昇進した方でしょう。
こちらは、長年勤めた園で役職につくため、
園の理念を理解しており、業務も完全に把握している方がなっているので、
主任本人は大体がうまく働けております。
しかし、このパターンは主任になれる確率は低いです。
保育士がたくさんいる中で主任になれるのは一人。
(系列の園が複数あればその分枠はありますが)
しかも主任に空きが出なければチャンスもありません。
つまり長年働いても昇進できないこともあります。
主任募集に採用される
こちらは株式会社の保育園に多いパターンです。
株式会社は、保育園を毎年開設している場合が多く、
自園の歴史も浅いため、保育士の年数も浅く、
主任になれる人材がいないので、
外部から採用募集をかけています。
その募集に応募し、主任として採用されると、
その園で主任として働くことになります。
しょうへーもこのパターンで主任になりました。
このパターンはある程度保育士として実務経験があると、
大体は採用されるので、主任になれる確率は高いです。
しかし、まったく外部の人間が主任になるので、
その園の理念を理解していない状態で、
業務内容も把握していないので、
スムーズに働ける人とそうでない人に分かれます。
主任としてどう働くと良いか
中間管理職という立場を理解する。
主任は保育園の中では中間管理職にあたります。
一般的には園長がトップであり、次に主任がおり、一般保育士がいます。
(園によれば副園長、副主任などの役職がある場合もあり)
主任は園長というトップの考え、指示、命令を守らなければいけません。
なので、園長のやり方を理解、信頼関係を築く必要があります。
また、一般保育士の上司にあたるため、
一般保育士に指示を出したり、指導をしたり、
勤務を管理します。
上と対応し、下を管理する。
まさに中間管理職です。
主任は、
・自分の考えややり方を全面に出しにくい、
・上と下の調整が仕事
というものを頭に入れておくとイライラすることが少なくなります。
園長、一般保育士両方と信頼関係を築く
中間管理職である主任ならではの必要性となりますが、
園内が通常の状態ならしっかりと勤務すればよいのですが、
園長の指示に対し、一般保育士が良く思わなく、指示通り動いてくれない時や
一般保育士から要望を言われ、園長にあげるなど、
上と下の板挟みになることがあります。
そういった場合にどうすればいいか。
それぞれのケースにより対応は異なりますが、
共通して言えることは、
普段から園長と一般保育士両方と信頼関係を築いておくこと
です。
園長と信頼関係を築いておくと、
一般保育士の意見をくみ上げて伝えた時に、
「主任のあなたが言うならば」と前向きに受け取ってもらえたり、
園長もストレスや業務を抱えているので、
主任であるあなたに相談や愚痴を言うようになります。
人は悩みや愚痴を言うだけで気持ちが晴れるもので、
そうすることで園長も機嫌がよくなり、
職場環境も良くなるでしょう。
また、一般保育士とも信頼関係を築けるようにしましょう。
普段の業務の様子を観察し、
批判をするのでなく、困っている時に助ける、
体調が悪そうなら声をかける。
そういうことを積み重ねるうちに、
一般保育士から信頼されるようになります。
そうなれば、時に一般保育士に注意や指導をした時に、
「主任が言うのだからきちんと聞こう、改善しよう。」
と素直に受け止めてくれます。
そうなれば上記した上と下の板挟みになったとしても、
園長、一般保育士どちらに対しても嫌な思いがしない対応ができると思います。
謙虚な姿勢で偉そうにしない
主任という立場は役職であるため一般保育士に比べると
立場が上になります。
しかしそこで「私は偉いんだ」という態度で勤務していると、
一般保育士に良い印象を与えません。
いやいや、そんな自分は偉いなんて言ったりしてないよ
という方もいると思いますが、
勤務態度に知らないうちに出てしまっている方もいます。
(過去にたくさん目撃しています)
例えば、
行事の作業の分担をしていて、
ややこしくて手間がかかる仕事を一般保育士に当たり前の様に押し付ける。
休憩には一般保育士より先に入る。
一般保育士がお茶を出してくれたり、事前準備などをしてくれた時に
お礼を言わない。
年上のパート職員に対してため口で話す。
こういった態度は、決してルール違反でもないし、完全な悪というわけでもありませんが、
「自分は主任だから」「この子達よりも上だから」といった気持ちが
自然に出てしまっています。
生まれも育ちも違う人が集まる職場では、
上下関係はありますが、
園長だろうが主任だろうが一般保育士だろうが、
謙虚な姿勢で勤務する方が人間関係は円滑にいきます。
一般保育士にもいろいろな子がいますよ。
「なんだこの主任、いつも偉そうだな」と思われるのと、
「主任は一般保育士の私にも丁寧に関わってくれているな」と思われるのでは、
どちらがいいですか?
答えは明白ですね。
人間関係は良いに越したことはないです。
人間関係が良ければ業務は円滑に進み、
問題が起きても団結して解決へ向かうことができます。
一般保育士より秀でている部分を持つこと
上記した三つの事柄をしっかりと実行していれば、
主任として円滑に働くことができますが、
より上手くいくために一般保育士よりも秀でている部分があればなお良いです。
・冷静沈着で、園内で起こったトラブルを慌てずに冷静に対処できる。
・音楽が得意で、不意にピアノを弾く事になった時にサラッと弾く。
・クラスで特定の子どもの対応で困っている時にその子どもを問題無く個別に見る。
・一日たりとも遅刻や急な欠席をせず、逆に急な体調不良の保育士の分の勤務を交代する。
これらは一例ですが、
冷静な性格であったり、物腰が柔らかい、身体が強く健康などの人間的な面でもいいですし、
ピアノが得意、運動を教えるのが得意、0歳児の対応や知識が豊富などの能力面でもいいです。
そういったものがあると、
一般保育士が困っている時にすぐさまヘルプに入ることができますし、
園長から、主任の自分が得意な分野に関しての相談に乗ることもできます。
その結果、主任であるあなたのおかげで、
園のいろいろな部分で良い結果に繋がっていきます。
注意しないといけない点があります。
何か秀でている部分があるからといって、
それをひけらかすのは良くありません。
あくまで、何か困ったことになった時に自分の長所を活かせる場合に発揮しましょう。
でないと押しつけがましくなってしまいます。
『能ある鷹は爪を隠す』です。
まとめ
主任として働くにあたり、
どうすれば良いかを経験を基にして記しましたが、
いかがだったでしょうか。
・中間管理職ということを理解する。
・園長と一般保育士どちらとも信頼関係を築く。
・謙虚な姿勢で偉そうにしない。
・一般保育士よりも秀でている部分を持つ。
まとめるとこの四つを意識していると大丈夫です。
一つ一つは簡単な内容ですが、
それゆえに奥が深いです。
何より、意識できずに主任をしている方がたくさんいるので、
今回の記事を読んでもらえたのも縁だと思って、
今後の勤務の参考にしてください。
主任は板挟みで苦労がいっぱいだけど、
やりがいはすごいありますよ。
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