消防設備点検の応援やバイトに行く時に
腰道具を持っていきますが、何を持っていけばいいのでしょうか。
そんな方に、
「消防設備点検の応援に持っていくべき道具」
を紹介します。
本当にこれだけ用意すれば、どの現場でも対応できます。
前提 どういう基準で持っていくか
応援、アルバイトという立場で消防設備点検に参加する場合、
元請けの方がいて、その人が点検のリーダーとなり進めていきます。
そのため、自火報の試験機(あぶり)や点検票などの資料など
主要な物は元請けが持ってきます。
また、ビルメなど応援で行く場合には、
消火器の点検やマンション部屋内の点検、受信機の番(連動関係無し)等
簡単な作業を任されることでしょう。
そして、たくさんの腰道具を持っていっても、
動きづらかったり、建物の壁などにぶつけたりするので、
最低限の道具で行くのが好ましいです。
そういった前提の上で持っていくべき道具を紹介していきます。
消防設備点検の応援に持っていく道具
消防設備点検の応援、バイトの時に持って行く道具は、
・ドライバー(プラス、マイナス)
・ペン類(フリクションペン、ボールペン、サインペン)
・刷毛
・モンキーレンチ
・誘導灯点検棒(引っ張り棒)
・ライター
・手袋
・ビニールテープ
・メモ帳、ポケットティッシュ
・マスク
・ウエットティッシュ
となります。
順番に詳しく説明していきます。
ドライバー(プラス、マイナス)

プラスとマイナスのドライバーは必須になります。
ドライバーを使う場面としては、
古いタイプの発信機や屋内消火栓のポンプ起動装置などのフタを外したり、
マイナスドライバーは点検口や受信機のキュービクルを開ける時など
ネジ回しとして使用します。
また、屋内消火栓やスプリンクラーのポンプの呼水槽や補給水槽の信号を出す時に、
ドライバー2本を重ねて短絡させて信号を出す事ができます。
私はベッセルのプラスマイナスビットを差し替えて使えるものを持っていきます。
これだと、一本でプラスとマイナス両方が使えるので、省スペースになります。

値段も安いのでおすすめです。
もちろん電動ドライバーならネジ回しが楽なのですが、
値段が高いのと、重いので応援で行く場合にはそこまで必要無いでしょう。
ペン類(フリクションペン、ボールペン、サインペン)

筆記用具であるペン類は必ず持っていきましょう。
フリクションペンは書いた後に消すことができるので、
メモ書きなどに使用できます。
消火器の点検時に管理表にチェックを入れる際に
フリクションペンですと修正がききますし、
元請けが管理表を再度使用したい場合はチェックを消すことができます。
ボールペンは部屋内点検の後に住人さんからサインをもらう時に使用したり、
点検現場によっては作業員の記名があるので使用します。
サインペンは点検済シールの日付を書く時に使用します。
また、ビニールテープにメモ書きをする時も使用します。
これら三種のペンは持っていくといいでしょう。
フリクションペンとボールペンは三色ペンだとより良いです。
刷毛

刷毛(ハケ)は消火器や発信機の汚れをはらって清掃するのに使います。
また、避難器具の上蓋部分を清掃するのにも使用します。
ウエス(ぼろ布)の方が清掃の仕上がりが良いのですが、
ウエスは大体の元請けが持ってきているので、それを借りて使用するといいでしょう。
私はコーナンに売っている小さいサイズの刷毛を使用しています。
腰道具の場所も取りませんし、軽いのでおすすめです。
モンキーレンチ

モンキーレンチは何かを挟んだり、ナットを回したりするのに使用します。
加熱試験機の留め具などを閉める場合に、
モンキーで抑えてドライバーで締めることもありますし、
屋内消火栓ポンプの小さな配管のナットをゆるめたり、
自家発電設備のキュービクルを開ける時に使用したりします。
ペンチでも良いのですが、
モンキーレンチの方が重量が軽いうえ、薄くてコンパクトなため、
応援で行く時には適しています。
誘導灯点検棒(引っ張り棒)

誘導灯点検棒は誘導灯の点検に使用します。
誘導灯の下面にある「点検ボタン」を押すための道具になります。
高い位置に設置されている誘導灯に対応するため、
棒を伸ばせる構造になっています。
また、先端部分が二股に分かれているので、
古い蛍光灯タイプの誘導灯のヒモスイッチを引っ張るのにも使用できます。
また本来の使い方以外にも、
ガス漏れ検知器のガスを入れるライターを点検棒の先にビニールテープで留めることで、
天井の高い場所にあるガス漏れ検知器も点検することができます。
また、先端にビニールテープの粘着面を外向きに着けると、
遠くにあるものを引っ付けて取ることができます。
例えば、避難器具の点検中に下の階に点検済シールを落としてしまった時に
この棒で引っ付けて取ることができますし、
柵の向こう側にビスが転がっていった時に、柵の間からビスを取ることもできます。
私が使用しているのはカネシア工業の点検棒で一番小さいタイプのものです。
この道具は縮めた時にかなり短くなるので、腰道具の場所を取りません。
通常サイズですと、点検棒を縮めた状態でも結構長いので、
周りに引っかかったり、持ち運びに不便です。
欠点は重量が重い事ですが、そこまで気になりません。
値段は紹介する道具の中では一番高いです(笑)
ライター

ライターは自動火災報知設備の加熱試験機の燃料に火をつける時に使用します。
加熱試験機自体は元請けが持ってくるので、
点検の準備の際に試験機を組み立ててベンジンなどの燃料を入れて、
ライターで火をつけておくと、
元請けからは段取りが良く思われるでしょう。
また、火を消してすぐにはオイルが気化して出ているので、
この気化したオイルを使用して、ガス漏れ検知器の試験もできます。
(かなり近づけないといけませんが)
小さくてかさばらないので持っていくとよいでしょう。
自火報のある建物が多いので重宝しますよ。
手袋

手袋は二つの効果があるので必要です。
一つ目は手を守る効果。
消火器や避難器具がとても汚いものである場合、素手で触るのは嫌なので使用します。
また、バリが出ている壁や設備を触る時に怪我をしないよう保護するのにも必要になります。
もう一つが相手に丁寧な印象を与えます。
マンションの部屋内点検時に、汚い状態の素手で部屋に入られるよりも
手袋を着けていた方が良い印象を持たれます。
たとえ手袋で汚いところを触っていたとしても、素手よりも悪い印象を持たれることがありません。
他にも冬場は手袋をしていると暖かいので、屋外作業時に着用します。
手袋は作業用のもので滑り止めがついているものなら何でも大丈夫です。
ビニールテープ
ビニールテープはいろいろなものをくっつけることに使用します。
具体的には受信機の内部の電線を離線した場合に
ビニールテープを巻いて絶縁したり目印にしたりします。
また、誘導灯点検棒の項目でも紹介した、
点検棒の先に粘着部分を貼り付けて、遠くの物を引っ付けて取る道具にすることもできます。
試験機などの道具が壊れた時の応急処置にも使用できたりと、
あれば何かと役に立つものになります。
作業用のものならどれでも大丈夫ですので、
一つ持っておくと良いでしょう。
メモ帳、ポケットティッシュ

メモ帳は仕事の事で記録しておくべきことが出たら書く用にします。
例えば、部屋内の点検時に不良個所の様なものがあり元請けの確認が必要な際に、
記録として残しておく場合や、
個人的に気になったことを書くのに使用できます。
また、住人やオーナーから連絡事項があり、それを元請けやリーダーに伝える際に、
連絡を聞いた時点でメモを取ることで忘れず正確に伝達できます。
(メモのページを破ってそのまま渡してもいいですね)
ポケットティッシュは何かあった場合に使うことが多いです。
雨の日に書類等が濡れてしまった時に拭いたり、
鼻水が出ている時にかんだりと持っておくと安心できます。
どちらも小さいものならなんでもいいと思います。
私はメモ帳はセブンイレブンの薄いものを使っています。
見た目もカッコいいですしね(笑)
マスク
マスクは必需品です。必ず持っていきましょう。
時にマンションの点検や病院、老人ホームの点検など、
住人や利用者がいる場所を点検する際は必ず着用しないといけません。
薬局などで売っている5枚セットの物を常備しておくと、
着け忘れた時に予備としてあるのでいいでしょう。
ウエットティッシュ

ウエットティッシュは、
点検作業の時に手指が汚れた時に拭きとるのに使用します。
休憩時間までは手を洗えない場合があります。
また、昼休憩時に手洗い場が無い現場で食べることもあります。
そんな時にウエットティッシュがあると、手指をきれいに拭くことができます。
また、借りた道具を汚してしまった場合にも拭き掃除をして返すこともできますので、
用意しておくとよいでしょう。
まとめ(おすすめの腰袋)
以上、消防設備点検の応援に持っていく道具11選を紹介しました。
これらの道具があればどの現場に行っても困ることは無いでしょう。
私も応援で20現場以上いっておりますが、
一度も困ることはありませんでした。
ちなみにこれらの道具を収納して持ち運ぶ腰袋でおすすめなのが、
TOUGH LABELの腰袋です。

上で紹介した持って行くべき道具がきれいに収納されています。
(ウエットティッシュとマスクは持ち運ばないので除く)
カラビナで作業着ズボンのベルト通しに装着すると持ち運ぶことができます。
程よい低さに腰袋が来るので、道具も取り出しやすいです。
消防設備点検の応援やバイトに行く方がぜひ参考にして道具を揃えてみてください。
☆消防設備点検の初心者の方必見☆
各消防設備の点検方法が載ったマニュアルを作成しました。
これを読めば、どの設備をどう点検すればいいのかが分かります。
PDFデータ付きなので、印刷して現場に持っていけば
分からないことはマニュアルを見て解決することができますよ。

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