2024年の8月に人生で初めての大けがである「アキレス腱断裂」をしてしまいました。
当時は自分がこんな大けがをするとは思っておらず、
アキレス腱断裂についての知識も無く、日常復帰までにかなり時間がかかることも知りませんでした。
社会人がアキレス腱断裂をしたらこんなに大変だよ、
でも少しずつ回復していくから頑張ろう。
と思えるよう記録に残したいと思います。
バスケットボール中に左足のアキレス腱断裂
2024年8月11日の山の日に久ぶりにバスケットボールをした。
この日は高校のバスケ部のOBで集まって試合をしていた。
私はバスケットボールをするのが1年ぶりだったうえ、日頃は運動不足になっている。
さらにここ1年間で体重が10㎏以上増えている状態。
怪我だけは気をつけようと念入りにストレッチとアップをしたのだが、怪我をしてしまった。
試合中になると身体を思い切り動かしてしまう(当たり前だが)ので、
ダッシュをしようとした時に左足に「ボコっ」という衝撃があった。
てっきり誰かと接触したのかと思ったが近くには誰もいなかった。
その瞬間左足が上手く動かせない。
そして感覚がおかしい。地面に足をついているのに左足だけ浮いているような感覚、
めっちゃ厚底の靴を履いている感覚になっている。
これはヤバいと思い、すぐに交代をお願いする。
ベンチに下がって地べたに座って氷でアイシングをする。
痛みは無いが左足が動かない。
先輩が「アキレス腱やったな」と言う。
聞くところによるとその先輩もアキレス腱断裂を経験したことがあるらしい。
その先輩曰く
・手で触ってみるとアキレス腱の筋が左足だけ途中で無くなっている
・全治は約5カ月かかるとのこと
・ギプス→装具の順につけてリハビリが必要なこと
・手術する方法としない方法があるが、きれいに治るのは手術する方(しかも治りも全治も早い)
・松葉杖生活になるからすぐに入手するべき
といろいろな事柄を教えてくれた。
すぐに体育館の近くの救急病院をネット、電話で探した。
祝日なうえ土曜日の午後なので見つけるのに時間がかかると思ったが、
案外すぐに見つかった。
距離が近いところに中規模の整形外科があり、そこが救急を受け入れているそうだ。
車で来たため、左足を引きずりながら駐車場まで向かい、病院へ行った。
病院では救急の整形外科の先生がいたが、
足の専門ではないらしく(若かったし)
おそらくアキレス腱断裂だと思うが二日後にまた診察に来てほしいとのこと。
その日は診断も下されず、松葉杖も貸してもらえず(リハビリ科の責任者が不在のため)、
また足を引きずりパーキングへ行き、自宅に帰った。
この病院、祝日土曜に救急を受け入れてくれたのはありがたいが、
自宅から1時間半ぐらいかかる場所にある。
仕方ないので二日後にまた診察を受けに行く。
8月13日 再度病院で診察 アキレス腱断裂と断定 手術の段取りをする
二日後の8月13日に再度病院に行き、診察をしてもらう。
うつ伏せ状態で膝を曲げて、医者がアキレス腱を摘まむテストをし、
レントゲン撮影をしたら『アキレス腱断裂』との正式な診断が下された。
アキレス腱断裂を治療するには二つの方法があり、
・手術法
・保存療法
があるそうだ。
手術してアキレス腱を物理的に繋げて治療するのか、
足首を伸ばした状態でギプスで固く固定して自然に繋がるよう治療するのか、
の二択らしい。
医者曰く、早く完治まで行くのは手術法らしいので
ノータイムで手術をお願いした。
さっそく段取りを取ってもらい、
3日後の16日に手術、そこから1週間は入院という流れになった。
そして足首を縦に曲げないように脛側だけのギプスを包帯で巻く処置をされた。
足首を縦に曲げるとアキレス腱が伸びる状態になり、断裂しているので、
アキレス腱同士がどんどん離れていってしまうとのこと。
この日、車を1時間以上運転して送り迎えしてくれた妻にはとても感謝している。
そして治るまでたくさん迷惑をかけてしまっている。
今回は帰りに松葉杖を貸してもらえた。
貸出保証金が5000円かかったが、これは松葉杖返却時に返金される。
それと別で貸し代金が1日100円かかるそうだ。
私はちょい潔癖なので、松葉杖を戸外用と室内用の二つに分けたかったので、
Amazonですぐに松葉杖を購入した。
Amazonで簡単に松葉杖が買えますし、私はプライム会員だったので、
二日後に届きました。
これを2セット買って、戸外用と室内用に分けて、
病院で借りた松葉杖は手術の日にすぐに返却しました。
結局松葉杖は1か月以上使用するため、購入してしまった方が得だと感じたからです。
この日は人生初の手術嫌だな~
仕事どうしよう、家族に迷惑かけるなぁ、歩けないって不便だなぁ
とネガティブな考えばかり浮かんで少し病んでいました。
仕事には連絡をつけ、入院準備をする
とりあえず盆休み中で仕事は休みだったが、直属の上司と上役の上司に電話で連絡を入れる。
上司的には、ざっくりとどれくらいで完治するのかや、
仕事がどれくらいできるのかを知りたいらしく。
それにより私に配慮や仕事を割り振れるかららしい。
上司の言うことはもっともだし、配慮が有難かったが、
病院の医者が完治までの道筋や説明をはっきりしてくれないせいで、
曖昧な話になってしまった。
とりあえず2週間(8月中)は仕事を休みにしてもらった。
有給が5日しか残っていないので、
8月3週目は有給処理、4週目は欠勤処理になる。
仕方ないことだが、怪我したので治療費がかかるうえ、欠勤のために給料も下がるので、
めちゃくちゃお金の不安でテンションが下がってしまった。
けど、とりあえず治すにはまず手術を受けて、ギプスで安静にすることから始めないといけないと思い、
無理やり気持ちを前向きにした。
なるようにしかならないよね。
8月16日 手術当日
8月16日(アキレス腱断裂から5日後)に手術をした。
午前中に病院へ行き、血液検査や心電図、採尿検査をして病室へ。
今回私がされる手術内容は全身麻酔での手術だった。
手術前の同意書などにサインをしたが、
気持ちがここにあらずだったため、しっかりと内容を読んでおらず、
手術が終わるまで局所麻酔の手術だと思っていた。
そのため、尿道にカテーテルを入れるのをかなり怖がっていた。
アキレス腱断裂をした方のブログをいくつか読むと、
「手術は麻酔が効いていて痛くないが、カテーテルを尿道に入れる時、外す時がめっちゃ痛い」と書かれているからだ。
手術から入院中まで点滴を入れるため、点滴の末端の針をずっと手の甲に刺しておくので、
その処置をされた後、オムツと病院着に着替えた。
カテーテルをいつ入れるんだろうと思っているうちに手術の時間になった。
移動用のベッドに移され仰向けで寝た状態で手術室に運ばれる。
手術室では夏の甲子園のテレビがついており、執刀医と麻酔科医と看護師が複数いた。
鼻の穴に酸素吸入用の管を入れられ、口にガスマスクを付けられて
麻酔科医が「じゃあ麻酔していくね。楽にしてていいですよ。」と言った。
そのあと、私の手や足を結構乱雑に動かして手術準備をしているところまで見て意識が無くなり、
気が付くと自分の病室のベッドだった。
局所麻酔だと思っていた私は頭が混乱した。
「無事手術終わりましたからねー。頭動かさないでじっと横になって休んでてくださいね。」
という看護師の声が聞こえた。
私はその直後何度も「手術って終わったんですか?」と聞いた。
自分でも覚えているのだが、5回ぐらい聞いてしまった(笑)
そのたびに看護師さんは「はい、無事終わったよ。」と答えてくれてました。
麻酔がまだ残っていて意識がもうろうとしているが、痛みは無い。
意識が無い時に手術が終わったみたいで安心した。
左足にはガッチリとしたギプスが装着されていた。
ギプスで完全固定されているのが逆に安心感につながった。
後から聞いたが尿道にカテーテルも入れなかったらしい
(そのためのオムツ着用だったらしい)
最大の懸念事項を乗り越え、手術も無事終わったので超安心した記憶がある。
しかし
麻酔が切れてくると手術した部分が痛くなってきた。
その痛みが我慢できないほど痛い。
手術から5時間程経過して麻酔が切れてきた。時間は23時過ぎ。
ナースコールをして痛み止めを処方してもらうよう伝えた。
坐薬、点滴、飲み薬の3つの痛み止めがあるけど、どれにするか聞かれた。
一番効くのは坐薬だが、私は坐薬は絶対したくないマンだったので、
点滴を選んだ。
点滴の痛み止めを全て注入終わっても痛みが引かない。
再度ナースコールをして今度は飲み薬の痛み止めをもらった。
でもそれも効かなくて結局朝6時まで痛みを我慢して寝れなかった。
手術の次の日から毎食後に痛み止めのロキソニンを飲むのだが、
朝の1回目の痛み止めを前倒しで6時に飲ませてもらった。
ロキソニンは効いたので痛みが引いて寝ることができた。
めちゃくちゃ安心した記憶がある。
手術やカテーテルにビビッてたけど、無痛でやり過ごせたのに、
術後の痛みがキツ過ぎて最悪だった。
やっと手術から半日経った。
8月17日~23日 入院生活 元気になるにつれ退屈になっていく
8月17日~23日の一週間は入院療養だった。
手術明けの朝食はめちゃくちゃ美味しかった。
なんせ手術日の昼から絶食だったので、めちゃくちゃお腹が空いていたし、
痛み止めも効いていたので空腹がより際立っていたからだ。
病院食はバラエティに富んでおり、日本食、洋食、中華まんべんなく出た。
量も30代後半にはちょうどよい量だった。
手術の次の日から2週間はギプス固定になる。
病院内では松葉杖で移動を行った。
松葉杖なのでトイレに行くのが大変だったが、
リハビリだと思って頑張った。
ギプスをしている方の足は移動中は常に浮かせているのだが、
つま先立ちの状態に固定されているのでふいに地面についてしまう。
トイレの床などに足が着くのが嫌なので、ギプス足カバーを購入して持っていった。
ギプスの上から履けるし、靴底がしっかりとゴムになっていて安心でおすすめです。
手術箇所の痛みも3日目あたりで無くなってきたし、
段々と体力が戻ってきたので、腕立てや腹筋、ストレッチをしたり、
本業の資格試験勉強をして時間を潰した。
体調が回復してくるにつれて暇に感じるようになり、
退院の2日前ぐらいから早く退院したい気持ちでイライラしてしまった。
退院の日は平日だったので母親に車で迎えに来てもらった。
母親にも迷惑をかけてしまった。完治したら恩返ししたい。
無事に退院した。
自宅安静期間
8月24日~29日は自宅で安静に過ごした。
この期間はギプス装着なので、家の中でも松葉杖で移動をした。
風呂で身体を洗えるが、湯舟には入れず、左足も濡らさないように言われたので、
防水のギプスカバーを利用した。
今はこんなに良い商品があるんですね。
風呂前にこれを装着すると足に水が入ることがありませんでした。
病院の先生に言われた通り、
足の指をグーパーで動かしたり、タオルを足の指で摘まんで手繰り寄せるリハビリを自主的に行いました。
妻にも迷惑をかけるので、
自分が出来る家事(皿洗い、洗濯)などをしつつ、
仕事が休みなので、妻と子どもの送り迎えを車でしました。
時間がたっぷりあったので、資格試験勉強も捗りました。
台風が来ていて、ギプスを外せる日に病院が開いているか不安になりましたが、
大丈夫でした。
8月30日 ギプスが外れて装具になった リハビリ開始
8月30日(手術から2週間目)に病院へ診察へ行き、
ギプスを外して装具着用になりました。
医者曰く、傷口もふさがってきているとのことで、
予定通りギプスを外して装具になりました。
装具を着けると足がつま先立ち状態になるもので、
かかとの部分が高くなるソールが入っています。
装具を着用すると左足を地面に着けることができます。
最初は松葉杖を使いながらの歩行になりますが、
自分の足で歩けるようになった嬉しさでいっぱいでした。
今後も経過を診察してもらわないといけないのですが、
手術をしてもらった病院は自宅から遠いため、
自宅の近くの病院に紹介状を持って診察とリハビリの申し込みをしました。
HPで「他の病院で手術した怪我のリハビリも可能」とあったので、
診察をしてもらいリハビリの申し込みをすると、
その日に最初のリハビリをしてもらえました。
理学療法士曰く、
「術後1か月まではアキレス腱が修復しきっていないので、
アキレス腱に関するリハビリはしない方がいい(再断裂の恐れがあるため)
なので、それ以外の部位の筋力低下を防止する運動と装具での歩行訓練をしていく」
とのことでした。
アキレス腱のリハビリはまだお預けかぁ、とショックでしたが、
本格的にリハビリを始めることができたのでやる気はでました。
今後のスケジュールは、
装具のかかとは4段になっているので、
1週間ごとに1段ずつ抜いていって4週間でフラット状態になるみたいです。
そのため、予定通りなら9月20日からフラット状態になると言われました。
リハビリは週に1回(空いているコマなので、予約しないと曜日は分からない)、
診察は月に1回で進めていくそうです。
具体的な見通しが立てられてので俄然やる気がでました。
職場にも連絡し、リハビリのある日は会社を休んでいいようになりました。
(ただし欠勤扱いですが…)
ここから装具での療養生活を始めるとともに、
三日後から職場に復帰します。
続きをお楽しみに。
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