ちからたろう(日本昔話)元祖、敵を倒して仲間にして旅する物語

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日本昔話(童話)
谷真介 文
高橋信也 絵
ポプラ社 出版
おすすめ年齢:3~5歳児
■あらすじ■
昔、あるところに
お風呂に入るのが大嫌いなおじいさんとおばあさんがいました。
風呂に入らないので身体中が垢(あか)だらけでしたので、
その垢で人形を作りました。
するとその人形はご飯を食べて、成長して大きくなり、
言葉も話して立派な若者になり、とても力持ちでした。
じいさんとばあさんはその人形の名前を「ちからたろう」と名付けました。
ちからたろうは力試しの旅に出かけて、
いろいろな人物に出会って…




■レビュー■
日本昔話より「ちからたろう」のお話です。
この話の内容を例えるなら、
よく漫画である冒険ものに近いと思います。
少年が家族の元を離れて旅に出かけ、
行く先で敵に出会って戦い、
勝って仲間を増やして、最後は仲間と共にボス(強敵)と戦って、
見事勝利し、美人と結婚する。
こんな典型的な王道ストーリーが日本昔話にもあるんです。
力持ちの”ちからたろう”というネーミングも子どもには馴染みやすく、
桃太郎と違って腕力で相手を倒して、
尊敬されて仲間にするので特に男の子にはたまらない内容だと思います。
話の出だしこそ、お爺さんたちの垢からできたという不思議で
理解しにくい内容ですが、
その後はどんどん読んでいってしまうほど分かりやすい内容となっています。
ちからたろうの絵本はいくつかありますが、
この絵本はアニメタッチの絵と、
最後の化け物が怖くともかわいらしさを残しているので、
子ども達に受けつけやすいと思います。
■読んだ子どもの姿■
やはり男の子はちからたろうが力比べをするたびに、
「がんばれー」「すごい強いなぁ」と興奮しながら話を聞いています。
女の子は高年齢になると、
「髪の毛ひっぱったら痛いよ」などと言って
乱暴な場面を少し嫌がることもありますが、
最後に娘を助ける場面では、
男の子と一緒になって応援をするでしょう。
身体の大きさの対比もされているので、
「ちからたろうはめっちゃ大きい」
「化け物はもっともっと大きいね」
などと物の大小について認識する力も養われます
単純な内容だからこそ、
親しまれて受け継がれているお話なので
ぜひ読んでみてください。
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