山本和子 作
国松エリカ 絵
ひさかたチャイルド 出版
おすすめ年齢:1~4歳児
■あらすじ■
うさぎのポッピはおやつが大好きで、
いつもおやつを楽しみにしていました。
「今日のおやつは何かな?」
でも今日はお母さんが忙しそうです。
お母さんはポッピに手紙を配達するお手伝いをお願いしました。
「配達が終わったらおやつにしましょ」と言われて。
ポッピは張り切って出かけていき、
リスさんの家に手紙を配ると、
リスさんはクッキーを作っていました。
「いいな~、ぼくのおやつは何だろう?」
はりねずみさんの家ではホットケーキ、
ぶたさんはゼリー、くまさんはドーナツと、
他の動物達のおやつもとても美味しそうでした。
「ぼくの家のおやつは何だろう?」
そう思いながらポッピが家に帰ると…
■レビュー■
主人公のうさぎのポッピはおやつが大好きなのですが、
子ども達もおやつが好きなので、
ポッピと同じように今日のおやつは何か考えてくれます。
この本は仕掛け絵本になっており、
配達先の家の窓が切り抜きになっていて、
中の動物の顔だけが1ページ前から見えていたり、
ドアの部分が観音開きになっていて、
ドアを開くと家の中の様子が描かれていたりします。
本当に家に訪問した気持ちになれて、
子ども達も興味を持ってくれます。
最後家に帰るとお母さんが大きなケーキを作ってくれていて、
それが今日のおやつなのですが、
実はポッピの誕生日で、他の動物達が作っていたおやつは、
ポッピの誕生日プレゼントだった流れも
嬉しい驚きがあって読んでいて気持ちが良いですね。
ページ数も多くなく、文章もシンプルですので、
とても読みやすく、小さい年齢の子ども達にも合うでしょう。
■読んだ子どもの姿■
「今日のおやつは何かな?」という台詞がよく出てくるのですが、
そのたびに「ホットケーキ!」「ラムネかな」などと、
自分が知っているおやつを言ったり、
おやつを予想してくれます。
動物の家の前で、中でおやつを作っている音が聞こえるのですが、
その音が何を作っているかを考えて当てようとする姿も見られます。
年齢が上の子どもになると、
最後にポッピの誕生日を祝いに来た場面で、
「誕生日だからおやついっぱい食べれるね」や
「みんなでお祝いすると楽しいね」などと言って、
ストーリーを理解して、ポッピに感情移入してくれます。
読みやすくて仕掛けが楽しい絵本ですのでぜひ。
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