おれたちはパンダじゃない(絵本)パンダに憧れるクマの涙ぐましい努力が人間味があって面白いです

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絵本レビュー


『おれたちはパンダじゃない』

サトシン 著
すがわらけいこ 絵
アリス館 出版
おすすめ年齢:3~5歳児

■あらすじ■
黒くて大きなクマは
自分がかっこよくて強いのに人気が無いことを気にしています。

自分に人気が無いのは”パンダが人気を独り占めしている”からだと決めつけた。
「みんな見た目の可愛さにばっかりでファンになりやがって…」
そうか、パンダになれば俺も人気者になれるかも。と思い、
さっそく白いペンキを身体に塗ってパンダに変装しました。

さっそく街に出かけると、
向こうからパンダが歩いてきました。
偽物だとばれないようにクマはパンダのふりをしますが…



■レビュー■
人気の者になりたい熊がパンダに憧れて、
変装して成りすますという行動に出るという面白い話です。

自分ではカッコいいからもっと人気が出ると思っているところや、
パンダを見た目だけで人気をとっていると妬むところや
ファンが来てもみくちゃにされた時にまんざらでもない様子など、
クマのくせにとても人間味があります

またファンからもらったプレゼントの中身が
当然パンダの大好物の笹やサトウキビなのですが、
それをあまり嬉しがらないところも笑えます。

街で会ったパンダが最後には偽物だったことも判明するなど、
話のオチもよくできています。

最初から黒いクマの視点から絵本が進みますが、
改めてシロクマからの視点で見てみると面白いですよ。

■読んだ子どもの姿■
パンダが好きな子どもは多いのですが、
クマのことも好きな子どももいるので、
「クマさんもカッコいい」などと話したりします。

おふざけをするのが楽しい年ごろなので、
クマ達に寄ってきたファンが
こしょばしたり、鼻水をつける場面では、
大きな声で笑うといった反応を見せてくれます。

年齢の高い子どもは、プレゼントをもらった場面で
「クマさんは魚やはちみつが好きだから残念だったね」
などと言う姿も見られました。

最後に街で出会ったパンダがシロクマの変装だと知ると、
驚いてくれますよ。

人間の様な感情と行動を見せるクマに、
読んでいる大人も微笑ましく感じてしまう絵本です。
ぜひ読んでください。
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